経済情報
<ニューヨーク市地域経済指数>
*2009年1月1日更新
昨年後半の度重なるフェデラル・ファンド・レートの切り下げにて、現在のFFレート:銀行間貸出金利は、0.25%の状況です。但し、私共が物件を購入する際に調達いたします物件担保ローン(ノンリコース・ローン)の金利は、金融機関の投資用不動産への貸出リスクを考えて、上乗せ金利が増加しております。現在でも当社が特化しております賃料統制条例下のアパートへの融資の金利は、キャッシュ・フローが確りしていること、黒字がでている物件を基本にして、5年固定金利にて6%前後の状況でございます。
・失業率(ニューヨーク市):
(10月)5.7%(2007年10月:5.2%),(11月)6.3%, (12月速報値) 7.4%
*2008年中に49,100人の失業があり、証券関係:17,500人,建設関係:7,000人等
*2009年中は毎月10,000人の失業が継続されると予測されています。 ウォール街の2009年中の解雇は引き続き35,000~40,000人と予測されてます。
ニューヨーク州::(10月)5.7%,(11月)6.0%,(12月速報値)7.0%
*12月1ヶ月に約89,800人の増加により、合計約670,000人の失業者になりました
全米:(10月)6.5%,(11月)6.8%,(12月速報値)7.2%:1990年代前半の数値。
*全米につきましては、12月1ヶ月に約524,000の失業速報値が発表されました。
それによって、現在の失業者の数値は10・11月の修正を含めて約259万人となります。2009年7月までに8.5%まで上昇すると予測されています。
・インフレ率(ニューヨーク市):
(9月)+0.2%,(10月)-0.7%,(11月)-1.6%(過去12ヶ月:+2.2%)
*11月につきましては、1940年以降の統計にて1ヶ月当り下落率では最も高い数値でした。ちなみに11月の全米ベースでは約-2%でした。
・エネルギー部門:-14.2%
(ガソリン価格:-26.4%,電気・重油等価格:-4.4%, 天然ガス:+4.2%,10月は+6.8%)
・衣料品部門:-3.7%
・飲・食料品部門:0%(19ヶ月連続上昇後。)
*全般として、クルード・オイルが昨年7月中旬に$150弱/バレルをつけて以来、その後3分の1まで下落したことが大きく影響している。
・建設発注高
2008年を通して見ますと、ワールド・トレード・センターおよび地下鉄のNo.7線の着工があり、対前年比で約2%の上昇、約329億ドルの受注でした。
但し、9月以降特に住宅の建築確認および工事受注高が大きく減少しております。9月1ヶ3 4月の数値では、対前年比:建築確認は約-35%、工事発注高は約-45%との結果でした。
10月には商業系工事発注高は大幅に減少し、約‐59%でした。11月の住宅の建築確認は約-74%との速報がございました。現時点にて約50億ドル相当の開発物件の中止が決定されたとの予測がでておりますので、この状況は継続されると思われます。
2009年の予想は、約19%の下落、約267億ドル、オフィスを中心とした商業系は約21%の約116億ドルまで、行政関係は約28%の約69億ドルまで、住宅系は約4%の約81億ドルまで下落すると予測されております。
ホテルにつきましは、2008年は記録を更新して約210億ドルに達しましたが、2009年は29%は下落するだろう予測されております。
・ホテル稼働率と平均宿泊料
(9月)85.7%:$380.83 *対前年比0%,(10月)86.4%:$357.71
ウォール街の法人利用の激減の影響で10月には平均宿泊料は約6%前後は調整されましたが、周辺の旅行代理店関係者からの情報ですと、引き続きその状況に変化はないと考えられます。11・12月の数値の発表を待っております。
<訪問者数>
2005年:4,260万人,2006年:4,400万人,2007年:4,600万人,2008年:4,700万人
*観光業も大きな収入源でございますマンハッタンでは、2008年のビジネス・観光の訪問者数は2007年の記録を更新した速報がこざいました。約100万人の増加(対前年比+2.1%):特に海外からの訪問者数は+17%との発表がございました。 その経済効果は、2007年の最高額:289億ドルを更新して、300億ドルになったとの報告がございました。
【2009年予想総括】
2009年を通してマンハッタンの商業・住宅市場は、引き続き稼働率・賃料・取引価格の下落すると思われます。但し、全米市場とは異なった動きをすると考えられます。オフィス物件および当社が投資をして参りました賃料統制条例下のアパート物件を含めた住宅系投資物件にも将来の回復期を考えれば、1990年前半以来の大きな投資機会が到来していると考えております。