２００８年のリーマン・ショックを乗り越え、ヘッジ・ファンド等のグローバル化した世界の投資資金は、完全に為替リスクを飛び越えて世界の投資可能な国・都市（先進国・途上国と問わず。）を駆け巡るような時代になりました感がございます。日本の投資資金も会社・個人を問わず80年代後半のバブル期の悪夢の経験を通して、一段と成長した活動が当地にても特にここ数年顕著でございます。
ただ現実残念なことは、国内の不動産投資資金につきましては、２０年以上の超低金利に後押しされ、物件の投資分析も形式のままの状態にて市場価格以上にて取引されてます投機的な動きが活発だったことでございます。その結果、最近東京の不動産価格は７０％前後を土地代金が占める、以前の土地神話時代に戻ってしまったことでございます。賃貸市場を基本にした不動産投資価格市場の形成を、２０００年以降のＲＥＩＴ上場市場を中心に進めて来た事が、少々後退しているようでございます。
日本の不動産投資は、景気循環周期との関係はもちろんございますが、まだまだ収益還元（賃貸収入）を基本にした不動産価格形成の不動産評価システムの改善が必要と思われます。こちらでは数年の短期間に不動産価格が３倍以上になることは、市場が認めようとしません。当然のことながら、賃貸市場の上昇以上に価格が一人歩きすることもございますが、それは一時的なことであり、投資家の需要価格の修正にて、短期間に正常な価格形成に戻ると考えられます。
また、広大な関東平野に平面的集約型の都市としてございます東京市場を考えますと、小さなマンハッタン島（山の手線内都心2.5区分の広さ。）がニューヨーク市の中心でございます市場は、基本の賃貸市場の調査を含め容易でございます。中心が地域によってそれぞれあるため、その都度地域的な総合調査・分析が必要であり、その結果を通して適切な投資判断の根拠が付けることが難しいと考えます。米国のロスアンジェルス市場に似ていると思います。（カリフォルニア州が日本の広さに類似しており、その都市の中心は、ロサンジェルス群以南に平面的に広がっている。）
当社は、僭越ながら、国内の事情で仕方なく撤退せざる終えなかった法人・個人の投資家の方々に代わって当地に残り、次期進出のために過去の経験を無駄にせず、現地中心主義の事業を継続しております。
御存知の通り、当地、ニューヨーク・マンハッタンには景気循環・市場の上下を問わず、絶えず世界中の資金が法人・個人が投資を競っております。東京市場も近い将来このような市場に成長する可能性は十分あると考えます。ただ、今は新しい市場システムをもう一度考え直し創造し一つ一つ実現していく時期であると考えます。それと平行して日本の不動産投資資金もさらに一歩成長した形態でこの世界の投資家が集まっているニューヨークで勝ち抜いていただきたいと考えます。
その一助といたしまして、当社創設者の東京での１２年の不動産経験と、当地ニューヨークにて投資家の御客様の代理人として不動産投資事業を継続して参りました２２年の経験の融合ノウハウを有効に御利用いただければ幸いと考えます。